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CLOVERSKYが取り扱う家具の中で現在最も多いのではないでしょうか。 見た目の特徴は赤みを帯びたオレンジ色に美しい木目。
鮮やかなこの木材について見ていこうと思います。
チークは東南アジアから南アジアが原産です。
性質としては良質の油分とタールを含んでいるため釘などの腐食を防ぎ、海水にも強く狂いが少ないことから船体によく使われてきました。
また、テクトキノンという成分は殺虫成分を含んでいることから防腐・防虫性にも優れています。
良質なチーク材は長い年月をかけて十分に水分が抜かれ、家具の材料として理想的な条件を備えていたため多くのデザイナーに重宝されました。
しかし、船舶の建造ラッシュによる大木の伐採と、船体の素材が金属へと移行したことにより長い年月を経て醸成される上質なチーク材は世界的に希少価値の高い素材になってしまいました。
チークは素材として使用できるようになるまで70-80年、場合によっては100年以上という試算がなされています。
枯渇の危機により天然のチークの伐採は1960年代から段階的に制限され、現在では天然のチーク材は幻のような存在になっています。
現在でもチーク材を使用した製品を見つけることは出来るのですが、多くは植林から産出されたやや「若い」木を使用しており、オイルだけで鮮やかなオレンジ色を再現するのは難しいようです。
この事により、北欧ヴィンテージ家具に使用されているチーク材とは厳密に言うと異なる素材であるとも言えます。
家具の材料として理想的な条件を備え、多くのデザイナーに愛されてきた古き良きチーク材。それは現在、ヴィンテージでのみご提供ができる素材でもあるのです。
最後に、チーク材の特徴が分かる写真を何枚かご紹介します。
チークは表面をサンディング(研磨)し、オイルを塗り込むことで赤みを帯びた色が鮮やかに浮かび上がります。前後の色の違いをご覧いただければと思います。
以上、現代の家具ではなかなかお目にかかることのないラグジュアリーな雰囲気を醸し出すヴィンテージチークのお話でした。
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