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北欧ヴィンテージ家具の中には、 一見すると特別なデザインには見えないのに、 なぜか長く使い続けられている家具があります。 派手さはない。けれど、手放せない。 そんな家具を生み出したのが、 デンマークのデザイナーPoul M. Voltherです。 北欧家具の黄金期を支えたデザイナーの中でも、 彼の思想は非常に現実的で、 そして驚くほど本質的でした。 今回は、 “使われ続ける家具”を作り続けたデザイナー、 Poul M. Voltherの魅力に迫ります。
Poul M. Voltherは、 1923年にデンマークで生まれた家具デザイナーです。 北欧家具 黄金期の流れの中で活躍しながらも、 彼の視点は一貫して「日常」にありました。 代表作であるJ46チェアは、 デザイン史に残る名作でありながら、 もともとは“誰もが使える椅子”として設計されたものです。 高級家具ではなく、 日常の中で使われ続ける家具を作る。 その思想こそが、 Poul M. Voltherの本質です。
北欧ヴィンテージ家具というと、 美しく繊細で、 少し気を遣うイメージがあるかもしれません。 しかしVoltherの家具は違います。 毎日座る、動かす、使う。 そういった日常動作の中でこそ、 その良さが実感できる設計になっています。 軽くて扱いやすい。 壊れにくい。 どこに置いても馴染む。 “気を使わずに使える”という価値を、 ここまで高い完成度で実現した家具は、 実は多くありません。
Voltherの家具は、 主張がありません。 ですがそれは、 デザインが弱いという意味ではなく、 「完成されている」ということです。 空間の邪魔をせず、 それでいて確実に質を底上げする。 買った直後よりも、 1年後、3年後、5年後のほうが 良さを感じる家具です。 気づけばずっと使っている。 それがVoltherの家具の一番の特徴です。
北欧ヴィンテージ家具の中には、 コレクション的価値が高く、 日常使いには少し気を遣うものもあります。 その中でVoltherの家具は、 非常にバランスが良い存在です。 ヴィンテージとしての魅力はしっかりありながら、 日常使いに落とし込めるリアリティがある。 「ちゃんと良いものを使いたい」 でも「気を使いすぎたくない」 そんな方にとって、 これ以上ない選択肢になるはずです。
Poul M. Voltherの家具は、 見せるための家具ではありません。 使い続けるための家具です。 だからこそ、 無理がなく、 長く、 自然と生活の中に残り続けます。 北欧ヴィンテージ家具を選ぶ際、 「長く使う」という視点で考えるなら、 彼の家具は非常に有力な選択肢になります。 気づけば、 一番使っている一脚になるかもしれません。