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Ole Wanscher

オーレ・ヴァンシャー

Ole Wanscherオーレ・ヴァンシャー

Ole Wanscher(オーレ・ヴァンシャー)は、20世紀中頃に訪れたデンマーク発北欧デザインブームの中心的存在でした。物資が欠乏していた終戦直後の時代、古典に発想を得たたシンプルで洗練されたデザインは広く受け入れられ、北欧の家庭は彼の作品で彩られました。

Wanscherは1927年に独立するまで師であるコーレ・クリントと共に働き、1973年まで王立芸術アカデミーの主任教授として後進の指導にも当たっています。

Wanscherは古典にデザインの解を求めることを好み、旅で訪れたエジプトやギリシャ、中国の家具からも大きなインスピレーションを得たと言われています。

ウェグナーやフィン・ユールほどの知名度があるわけではありませんでしたが、Wanscherは多くの評論家から高い評価を得ています。1958年に刊行されたデンマークの新聞では「Wanscherの椅子を所有した人は、何百年もの間毎日そこに座ることになるだろう。それだけの強さが彼の椅子から伝わってくるんだ」と評しています。

繊細なカーブで構成される椅子に代表されるWanscherのセンスは過去から受け継がれる自然への感覚と現代のライフスタイルをつなげ、私たちに豊かな時間を提供してくれます。